1兆ドルコーチ

 

 

 

スティーブ・ジョブスエリック・シュミットラリー・ペイジシリコンバレー の巨人たちには、ビル・キャンベル(1兆ドルコーチ)がついていた

  ちなみに本書を一言でいえば「愛はパワーだよ」である

 

目指すべきチーム像は、

「コミュニティ」として機能するチーム

それは個人より集団の業績を優先できるようなチームである。 

 

メンバーに対してやるべきこと

  • コミュニケーション、敬意、フィードバック、信頼の文化をつくる
  • 部下が大事にされていると思えるようにする
  • 人を傷つけたり、倫理に反しないかぎり、天才を自由にさせる
  • 最大限の感謝を持って人を解雇する
  • メンバーに必要なのは「知性」「誠実」「勤勉」「グリッド」
  • 正直に率直に素早くフィードバックする
  • 注意はこっそり実施する
  • ストーリーを語り、実行はまかせる
  • 勇敢を奮い立たせ、鼓舞する
  • 「私」ではなく「私たち」と言える人を増やす
  • ペアで作業に取り組ませる
  • うまくいかない時こそ、先陣に立つ
  • 大きな声で応援する
  • 仕事、仕事以外でも「コミュニティづくり」に取り組む
  • 5分間の親切(自分の負担より、他人のメリットが上回る)

 

会議でやるべきこと

  • 適切なミーティングを行う
  • 全員が発言をできるようにする
  • 時間管理を徹底する
  • 決定は、チームで下す
  • 全会一致は、「グループシンク(集団浅慮)」が起きる
  • 決定を下さないのは悪手
  • 議論は公平に実施する(立場、年齢、性別で遠慮しない)

 

プロダクトについてやるべきこと

  • 会社やプロダクトにとって最も大切なことをもとに決定する
  • プロダクトを最優先にする
  • 適材適所で問題に取り組む
  • 最大の問題に真っ先に取り組む
  • 正しく勝利する

 

ベストプラクティスだけ並べてみると、僕でもできそうだ。しかし本書で、全体を通して流れているのは、人間への愛である。愛あってのプラクティスであり、それを象徴するような文章がある

「友人がケガしたり、何か助けが必要になったら、何を置いても駆けつけるんだと、ビルは教えてくれた。それがやるべきことだと。ビルはそうした。とにかく駆けつけるんだ」気づかいと思いやりは、組織にはとてつもない影響をおよぼすことがある

 

そこまでの愛は僕には難しい。

ただビル自身も愛すべき人だけをコーチしていた事実もある。

大事なのは愛されることで、それはある意味残酷な事実かもしれない。

 

「恋愛体質」

 

そんな言葉が僕の脳裏によぎった

How Google Works

 

 

Googleのような会社を作るにはスマートクリエイティブを集めることである

 本書を一言で言うとそんな本だった

  力こそパワー

 

数カ月後、ジョナサンはラリー・ペイジに、ゲートベース・アプローチの枠を極めたプロダクト計画を提出した。目標や承認手続き、優先順位、そして二年先までに発売するプロダクトとその時期が盛り込まれていた。

(省略)

ラリーは気に入らないどころではなかった。

 

ちなみに僕は、このサラリーマンの悲哀を感じる文章が、好きだ

 徹夜して作った計画が鶴の一声でひっくり返る

  サラリーマンの醍醐味だ

   以下、そんな凡庸なサラリーマンのメモ書きである

 

重要なのはプロジェクト計画ではなく、プロダクトの優位性

・ユーザは自ら情報に集め、発信できる

  大規模なセールスプロモーションは不要

・失敗コストの低下

  多数の試行錯誤がプロダクトの優位性を支える 

プロダクトマネージャーは開発、エンジニアとともに働き

 プロダクトをさらに良くするための技術的ヒントを見つけること

 

ジェフ・ベゾスの言うとおりだ。「古い世界では持てる時間の30%を優れたプロダクトの開発に、70%をそれがどれほどすばらしいプロダクトか吹聴してまわるのに充てていた。それが新たな世界では逆転した」

 

スマートクリエイティブとはテクノロジーで価値を提供したい意欲と能力のある人

 彼らはマネジメントできない、環境をマネジメントする

  特に重要なものは文化

 

・ユーザに焦点を絞る

・長期的目標に集中する

・エンドユーザの役に立つ

・邪悪にならない

・世界をより良い場所にする

・社員を窮屈な場所に押し込めよ

・仕事も食事も生活も共にする

・散らかっているのはいいことだ

・7のルール

・独立採算にしない

・ベゾスの「ピザ二枚のルール」

・一番影響力の大きな人を中心に会社をつくる

・悪党を退治し、ディーバを守れ

・良い意味の"働きすぎ"

・「イエス」の文化を醸成する

・「お楽しみ」ではなく「楽しさ」を

・何か着ていればいいよ

・アハライ(ついてこい)!

 

最近よく語られる内容だが、多くがGoogle発信なのかと思ってしまう

 窮屈で、散らかっていて、働きすぎで、何か着てれば良い場所、Google

  ロックだ

 

Googleの戦略

・技術的アイデアにかける

・成長を最優先

・特化する

・初期設定はオープン

・ライバルに追随するな

 本書では、インターネットのおかげで外部との取引コストが低下しているため、

 内製化ではなく、より多くのパートナー企業と取引することを推奨している

  ちょっと意外だ

 

Googleの意思決定

アメリ海兵隊の方法はシンプルだ。ひとりが「あの山を攻めろ!」と命令すれば、全員一斉に山を攻める。

(省略)

大企業の多くは、最適な行動を決定する前にはるかに多くの分析を行う。(省略)季節が変わっても、山はそのまま放置されている。

(省略)

そして先進的なベンチャー企業では、CEOが一番大切なのは従業員なので、決定は合議制にしよう、と言い出す。(省略)永遠に終わらない。

わかりみ

 だけど、簡単な答えがあるわけじゃない

  シンプルに真面目にやるのみである

 

・データに基づいて決定する

・ すべての会議には"オーナー"が必要

・意思決定者が自ら動く

 48時間以内に意思決定者が決定内容や行動計画を全員に通知する

・会議は簡単に廃止できるようにする

・会議は8人以下、最大10人

・会議に出ることが重要なわけではない

・時間どおりに始め、時間どおりに終わる

・会議に出るなら、まじめに出よう

 最後とか小学生かよ

 

Googleのマネジメント

・情報はデフォルトを「オープン」

・リーダは「細部」を知る

スニペット(週報)をオープンな場所に書く

・安心して真実を語れる環境をつくろう

・オープンドア・ポリシー

・伝えたいことは20回以上繰りかえす

・自分が働きたいと思う上司たれ

ちなみに子供には50回以上繰り返せと言われたことがある

 伝えることの真理である 

 

Googleのメール心得

・すぐ返信する

・メッセージは簡潔に

・常にきれいに

・以下の選択肢から選ぶ

  読む必要がないもの

  すぐに反応する

  あとで反応する

  あとで読む

・基本的にはOHIO(対処するのは一度だけ)

ちなみに、このブログは、読む必要がないものである

 ほっとけ

 

Googleの1on1

・職務に対するパフォーマンス

  売上数値、プロダクトのマイルストーン、品質、予算など

・他部署との関係

・マネジメントとリーダーシップ

  質の低い社員を選り分けているか?など

イノベーション

  常に新しい技術、プロダクトなどを評価しているか?など

 他にも多くの議題が用意されている。上司と部下で議題を持ち寄ると良い

 

Googleのリソース配分

 70% コアビジネス

 20% 成功が見えはじめたビジネス

 10% 大きく成長する可能性があるビジネス

  クリエイティビティは制約を好む

 

その他にも多くのことが語られているが、僕の心に残ったのはこのくらい

 人によって、立場によって、感じることも違うだろう

  少しでも気になるフレーズがあれば、ぜひ読んでみて欲しい

   【リーダは「細部」を知る】必要がある

ファクトフルネス

 

ファクトを示せ。そう言われる度に僕はこうつぶやくんだ「ファック」と。そんなファッキンな上司は嫌いだが、ファクトに基づいて物事を考えたり、判断する方が正しい判断ができるというものだ。ただ、それに関するファクトを僕は知らない。

 

質問3 世界の人口のうち、極度の貧困にある人の割合は、過去20年でどう変わったでしょう?

 

A 約2倍になった

B あまり変わっていない

C 半分になった

 

先進国の人々の正解率が平均7%、チンパンジーは約33%。人々は世の中をネガティブな本能で、間違って捉える傾向がある。本書は物事を間違って捉える大人たちのために、人間の本能を抑えつつ、どうやって正しく事実を捉えるかを紹介した本である。ちなみに正解はCだ。

 

ファクトフルネスの大まかなルール

  1. 分断本能を抑えるには…大半の人がどこにいるかを探そう
  2. ネガティブ本能を抑えるには…悪いニュースのほうが広まりやすいと覚えておこう
  3. 直線本能を抑えるには…直線もいつかは曲がることを知ろう
  4. 恐怖本能を抑えるには…リスクを計算しよう
  5. 過大視本能を抑えるには…数字を比較しよう
  6. パターン化本能を抑えるには…分類を疑おう
  7. 宿命本能を抑えるには…ゆっくりとした変化でも変化していることを心に留めよう
  8. 純化本能を抑えるには…ひとつの知識がすべてに応用できないことを覚えておこう
  9. 犯人探し本能を抑えるには…誰かを責めても問題は解決しないと肝に銘じよう
  10. 焦り本能を抑えるには…小さな一歩を重ねよう

自分自身、合理的で冷静に数字を読み、世の中をある程度は正確に認識している人間だと思っていた。だが、それは違ったようだ。バナナが大好きなチンパンジーよりも、世の中が見えていなかったのである。これからは何か悩みがあったらチンパンジーに相談しようと思う。

 

チンパンジーに早く追いつきたいものである。

就職と東芝と私

東芝は決算発表できるといいですね。たぶんできないけど。

 

そんな東芝崩壊な毎日ですが、僕自身、就職活動で東芝を受けており、あの時、判断を一歩間違えば、今頃あの渦中にいたわけです。まぁ、落ちたんだから、判断したのは僕じゃないんですが。

 

当時、東芝には社内カンパニー制度というのがあり、各事業を独立した会社とみなして運営していました。就職希望者は、それらのカンパニーをまわり気に入ったカンパニーで面接を受け、カンパニーの偉い人が気に入れば晴れて内定するという流れでした。まぁ普通ですね。

 

僕はというと、まずインターネット関連のカンパニーに行き、面接で君とはtogetherできないと言われたため、次にSIっぽいカンパニーに行ったところ、君が好きだと告白されたわけです。とはいえ、すぐにYesというほど尻軽じゃないんで、他のカンパニーも見まーすと言って、次に見学しようとしたのが、今をときめく原子力関連のカンパニーでした。

 

その時、歴史は動いた。ばばーん。

 

突然、東芝原子力部門の偉い人からメールが届いたのです。内容は「まだ東芝の社員でもないのに交通費を使うな」とのこと、当時地方から面接を受けに行っていたので、1回3万円ほどの交通費がかかっており、それに対する指摘でした。

 

ファッキン。

 

能天気な大学生だったのは否定しませんが、採用する方もされる方も対等であり、交通費は東芝負担するという約束の元に始まってる就職活動において、そんなメールを部門長が送付するとかどうかしてると思ったのを覚えています。それから十数年が経ち、部門長とは言わないまでも、採用活動をする側になりましたが、今でもどうかしてると思います。

 

その後、丁重にお詫びのメールを送り、交通費の精算を辞退するとともに、東芝への就職も辞退させてもらったのでした。めでたしめでたし(意味深)

新1分間リーダーシップ

 

マネジメント本で、具体的なやり方が書かれているものを初めて読んだ。このやり方が、なぜ素晴らしいのか定量的な根拠が示されているわけじゃないんだけど、それなりに納得感のある内容だった。試してみたい。でも試す勇気がない。それ以前に部下がいない。

 

サマリ

状況対応型リーダは、目標設定・診断・マッチングが必要で、対話の中でそれを実施していく

 

目標設定

SMARTな目標設定を行う

  1. Specific(具体性) 目標は正確にどうのようなものでいつまでにやるか
  2. Motivative(動機付け) 個人的にやりがいのあるか、目標はやる気でるか
  3. Attainable(達成可能性) 合理的に達成可能か、自分のコントロール内か
  4. Relevant(関連性) 組織やチームに意味があり、目標が連動してるか
  5. Trackable(追跡可能性) 良い仕事が明確で、測定できるか

 

診断

タスクごとに行う。企画、予算管理、経理などタスクによってレベルは違う。

  • D1 意欲はあるが技能が足りない(意欲満々な初心者)
  • D2 意欲がなく技能もやや足りない(期待がはずれた学習者)
  • D3 意欲はないが技能はある(慎重になりがちな貢献者)
  • D4 意欲があり技能もある(自立した達成者)

 

マッチング

診断結果に基づいてリーダシップスタイルを決める

  • D1 >> S1(指示型) 指示を出し頻繁にフィードバックを行う
  • D2 >> S2(コーチ型)加えて、評価して自信をつけ時に自分で考えさせる
  • D3 >> S3(支援型) 指示は不要。評価して自信と動機付けを行う
  • D4 >> S4(委任型) 報告の仕方ふくめまかせる

上記を行うため、部下に指示を与え、やってみせ、実践させて、観察する。進歩を認めてあげ、うまくいかないときは目標を修正する。それでもダメなら配置転換や転職をすすめる

 

対話

  1. 意識合わせ対話 目標・診断・マッチングを実施。食い違いが出たら部下優先。
  2. スタイル対話 リーダーシップスタイルにあわせて日々の対話をする
  3. 1対1対話 何でも話して良いが議題は部下が決める。話したいことのリストとマネージャに期待することをまとめておく。

 

たぶん松井玲奈がフロアにいるのが一番頑張れる

 

偽りの成功と真の成功を分ける7つの行動

よくある話だけど、6が無理だろー。6がー。

 

1. 方向性を定める

2. すぐにやる

3. リスクをとる

4. 自分を信じる

5. 優先度を考える

6. 死に物狂いで働く

7. 自分にご褒美を

 

www.entrepreneur.com

LeSS(Large Scale Scrum)

オッスオッス!オラ、お飾りスクラムマスター!「スクラム開発がうまくいかないのは、プロジェクトのスケールがでかいせいだ!」とかスケールの小さいことを言う男だぞ。

というわけで、LeSSをまとめたよ!

 

LeSS(Large Scale Scrum)
Scrumのスケールを考えているなら、まずはScrumの基本を理解しましょう。重要なのは、組織全体がLeSSを理解し、適用していくことです。いろいろな制約の中で、開発の目的を認識し、どうすれば達成できるかを考えることが求められます。 ScrumでのAgile開発は、組織の奥深くまで浸透させる必要があります。それなので、Scrumないし、LeSSは実践的であるだけでなく、むしろ、組織全体をデザインするフレームワークといえるでしょう。

 

2つのAgileをスケールするためのフレームワーク

LeSSは2つの異なったLarge-Scale Scrumフレームワークを提供します。LeSSによるスケールアウト手法のほとんどは、”自分の範囲”だけでなく、プロダクト全体にチーム全員で取り組むことに集約されます。"全体"と”end-to-end”にどのようにフォーカスしていくかが、スケールアウトする上での重要な問題となるでしょう。2つのフレームワークとは、それはスケールアップされた異なる2つのチームのことです。

 

・LeSSは、8人ごと8 チームまでの方法

・LeSS Hugeは、1つのプロダクトに対して2000〜3000人までの方法

 

LeSSは、基本的なScrumの良いところを保ちつつ、スケールアップされたものです。

 

・一つのプロダクトバックログ(1プロダクトに対して1チームである必要はない)

・全チームに1つのDoneの定義

・スプリントごとに1つの潜在的に出荷可能なプロダクト拡張

・1プロダクトオーナー(1人でなくグループでも良い)

・なんでもできる機能横断チーム(専門家チームではない)

・1スプリント

 

LeSSでは、全てのチームが共通のスプリントで共通のプロダクト強化

 

LeSSでは何が違うのか?

・スプリントプランニング パート1では、1チームでのスクラムと同様に最大、1スプリントにつき1時間程度行われます。参加者は1チーム2人までに制限され、プロダクトオーナーグループが参加します。チーム代表者によりプロダクトバックログは分割され、最後に依存関係を特定し(恐らくは依存関係マトリクスを使うでしょう)、各チームのバランスを検討します。

・スプリントプランニング パート2では、各チーム独自に(そして平行して)行われます。チーム間のバランスに問題がある場合は、別チームのプランニングに参加して、提案をしましょう

・デイリースクラムはチームごとに独自に行われますが、情報共有を強化したい場合は別チームのものにも参加しましょう

・各チームの代表者は、情報共有を強化するために、スプリントで数回、オープンスペースタウンミーティングまたはスクラムオブスクラムズを開催しましょう

・全体プロダクトバックログリファインメントは、チームごとの2人の代表者が参加して、分割や簡単な分析(たとえば、アイテムごとに3ケースのみ明細化するなど)、そして、見積もりをしてプロダクトバックログインクリメントを更新する。チーム横断で見積もりをして、見積もりの基本部分を保証しましょう

・プロダクトバックログリファインメント:1チームスクラムと同じだが、同じ拠点にいるチームが、ホワイトボードやプロジェクタなどのツールを用いて、全員が同じ場所、同じ時間にいるときに行う

・スプリントレビュー:1チームスクラムと同じだが、チームあたり2人とプロダクトオーナー、ステークホルダーに制限される。レビューの途中は、バザーや科学展のように大きな部屋の複数の場所に、チーム代表者が配置され、チームが開発した機能を見せて議論します。並行して、ステークホルダーは興味のある場所にいき、チームメンバーがフィードバックを記録します。スプリントレビューの最初と最後は、全員で全体フィードバックと調整事項を検討します。

・全体ふりかえりは、1スプリント最大45分。チームふりかえりでスプリンを終えてから、合同ふりかえりをその後のスプリントの第1週の早い段階に行います。スクラムマスターとチーム代表者1人が、全体プロダクトまたは組織に対する改善について、課題を特定し、改善を計画するための打ち合わせです。

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